内部統制ブログ(フジタヒロキ)

現役の監査法人の中の人が、こっそりと心の声をささやくブログ

内部統制(IT全般統制)をコンパクトにする方法

・コンパクトな内部統制が向いている企業とは 僕は内部統制報告制度が始まる前のコンサル時代を含めて10年以上、J-SOXにかかわってきていますが、基本的には内部統制をコンパクトに設計すべきだと思ってるんです。例えばインフラ企業など大企業であれば、経…

2項分布についての解説

// コイン投げの試行を行ったとき、試行結果はオモテ面かウラ面のどちらかになる。このように試行結果が 2 種類しか取り得ない試行をベルヌーイ試行と呼びます。このベルヌーイ試行をn回繰り返したとき、事象A(例えばコインの表が出る)の起こる回数Xの確…

IR資料から会計不正を学ぼう③(情報・通信、バーター取引)

今回は事例は株式会社オークファンです。ネットオークションの価格情報の比較・検索・分析等が可能なサイトaucfan.comを運営している会社ですね。それ以外にもWeb上でメーカーと小売店をマッチングさせるサイトNETSEAを運営しているそうです。 会社は…

IR資料から会計不正を学ぼう②(建設、売上の架空計上)

今回売上の架空計上を行ったのは、ピクセルカンパニーズ株式会社(PXC社)さんの子会社であったルクソニア株式会社(LNX社)です。 概要を1枚の図に纏めました。(省いている箇所がありますので、より詳しく知りたい方は「社内調査委員会の調査報告書」を読…

IR資料から会計不正を学ぼう①(卸売業、循環取引)

効果的な内部統制を構築するためには、どのような不正や誤りが発生し得るか、具体的にイメージして内部統制を構築することが必要です。自社のビジネスを一番よく知っているのは、外部の人間ではありません。内部の社員であるあなたです!会計士やコンサルタ…

内部統制の不備の実例を知ろう(2017年1月~)

上場企業は内部統制報告書を開示しています。 開示された書類はその会社のホームページのIRやEDINETから、誰でも簡単に調べることができます。内部統制報告書で不備を開示している企業を一覧にしました。気になる不備があれば、対象会社のIRサイトから、内部…

内部統制の不備の実例を知ろう(2016年7月~12月)

上場企業は内部統制報告書を開示しています。 開示された書類はその会社のホームページのIRやEDINETから、誰でも簡単に調べることができます。内部統制報告書で不備を開示している企業を一覧にしました。気になる不備があれば、対象会社のIRサイトから、内部…

ベンチャースピリットと内部統制

内部統制は不正や誤りを防ぐメリットがありますが、人件費が増加するなどのデメリットもあります。一番重要なデメリットは、社員から、ベンチャースピリット(ここでは「常に新しいことにチャレンジしていこうとする心」とします)が失われてしまうことです。…

内部統制は100回中8回間違えて良い

2017/6/25 全面的に書き換えました。 ・内部統制とは 上場企業では内部統制の整備・運用が求められています。例えば、営業担当者が売上伝票の起票を行う場合、営業課長がその内容を確認し、日付や金額に誤りがないか、顧客の受領証など必要な書類がそろって…

開示すべき重要な不備の一覧(2016年6月に開示分)

開示日 会社名 市場 内部統制報告書(不備) 不正/誤謬 開示すべき重要な不備の詳細 第三者委員会の報告書など H28.6.30 中央魚類株式会社 東証2部 卸売業 平成28年3月期 不正 当社の連結子会社株式会社の連結子会社において、同社の元従業員により、過去…